「エコ・人にやさしい・地球にやさしい」と宣伝される木の住まい。
たとえば、「木の家に住まうこと」は、二酸化炭素排出量の削減につながると言われています。それは、適正に加工された木材が、加工後でもその中に二酸化炭素を貯蔵しているためです。
さて、ここで気になることがあります。
「木で組み建てられた住まい」はすべて、人や地球に優しいといえるのでしょうか。いいえ。そうではありません。
わたしたちはその答えを、日本で育った良質な国産材の中に発見しています。
たとえば、気候が年中温暖・乾燥した海外で育った木を、日本の木造住宅の材料として使用したらどうなるでしょうか。年間を通して寒暖差・湿度差が激しいのが日本の気候の特徴です。その変化に海外の材は耐えられず、数年のうちに割れたり大きく反ったりする可能性が高いことは、簡単に想像できるでしょう。
建材を目的とした木にとって好ましいこと。それは、育った環境に近い土地で使い続けることです。そこから造られた住まいは、快適で長持ちする住環境となります。
建材として質の高い木材を得るには、健全な森林が必要です。森から木をとり、植林し、間伐しながら育て、また伐採する。このサイクルをバランスよく繰り返すことで、ようやく健全な森林を保つことができると言われています。
戦後の日本では、100万戸以上の住宅建設が必要とされました。しかし、日本の森林は戦後の急速な需要に応えることができず、一時的に海外の材に頼ることを余儀なくされました。その結果、海外の材を必要以上に伐採・消費し、逆に海外の材に押されて国産材の消費が著しく低下してしまいました。私たちは、今、自らの国、日本の森林のサイクルを守ることができないという問題に直面しています。
現在、日本国内の人工林は、10年齢~50年齢の森林が多くなり、伐採に適した時期になっています。しかし、国産材が必要とされなければ伐採は行われず、山が荒れ、森林の健全なサイクルが崩れていきます。日本の森林を守るためには必要なのは、木材需要を正常な量まで増加させ、次世代の森林を育てる資金を産み出し、人工林の循環を正常な状態に戻すことです。
板倉の家など、大量の木材を必要とする市場において、国産材を積極的に使うことは、良質な国産材の継続供給と森林保全につながっています。
昨今、「人にやさしい・地球にやさしい」というフレーズをよく耳にするようになりました。しかし、果たして「木で組み建てられた住まい」はすべて、人や地球に優しいといえるのでしょうか。いいえ。そうではありません。
住宅業界で流通する安価な木材は、数千km離れた海外から運ばれます。海外の木材を日本国内で人工乾燥させ、ボンド等で接着し、柱・梁・板材の製品にしたものが大量に流通しています。そのようなストレス材製品は、建材として最適なものではなく、割れたり大きく反ったりするなど、経年により、適正に加工された木材との違いが如実に現れます。「コスト」だけを念頭に設計された住宅の多くは、そのようなストレス材が多用され、その木材の質や価格は、ユーザーには見えないブラックボックスとなっています。
喧伝に使用されるキャッチフレーズに躍らされるのではなく、ほんとうの意味で「人や地球にやさしい木の住まい」に出会うには、良質な木材が必要です。
わたしたちがつくる板倉の家では、その材料がどこで生まれ、どのように加工され、誰によって組み立てられたものかを知ることができます。お客様自らが、木の育った山を見学したり、木材店(木材加工所)で気に入った材料を選ぶことができます。
あなたや、その家族を守る大切な家が、適切な材料、適正な価格で提供されているかどうか。あなたの目でどうぞ、お確かめください。
わたしたちは「徳島県産木製品協力店」に参加しています。
徳島県産木製品協力店が制作・販売する、新築木造住宅、家具、エクステリアなどを購入されたお客様(施主様)を対象に、使用される木材のCO2固定量1t(トン)あたり1ウッド分のウッド通貨が交付されます。1ウッドは1万円の価値を持ち、徳島県産家具製品や現金などに交換することができます。
申請には厳正な審査が行われます。CO2固定量、申請時期などにより、エコポイントの交付を確実にお約束するものではありません。詳しくは、とくしま木製品ネットカタログ、またはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。